ORION 調整編

ORIONのプロポの設定や調整等を解説しますが、他のF3A機でも、ほぼ同じ設定をしています。
自分の考えとしては、演技中、極力複雑な操作は避けたいので、最小限の操作になる様に
プロポや機体を設定しています。
演技中のプロポのスイッチ操作はスピンだけで、後は着陸時の操作のみです。
スナップロールは、スティックポジションスイッチで行い、エレベーターとラダーが、いっぱいに
切れた時に、スナップロールモードに入ります。
スピンモードスイッチは、その解除スイッチも兼ねています。
各舵の舵角設定は、基本、現行ルールで必要な量を最大として、最小限小さく使っています。
その舵角に対して、対数比例で、初動等のタッチを調整しています。

エルロンは、JRスーパーホーンの一番外側を
使い、エルロンホーンの高さ25mmです。
通常舵角時の舵角は、上下共11mmです。

エレベーターは、JRスーパーホーンの2番目を
使い、エレベーターホーンの高さ25mmです。
通常舵角時の舵角は、上が15mm、下が
16mmです。

ラダーは、JRスーパーホーンの1番外側を使い、
ラダーホーンの高さは、18mmです。
通常舵角時の舵角は、カウンター先端で左右
50mmです。

サイドスラストの調整は、この後紹介するプロポ
の設定で、微調整するので、機体の先端に
サイドを合わせて下さい。

ダウンスラストも機体に合わせて下さい。
基本これで、スラスト調整はしません。

重心位置は、カンザシパイプの中心になります。

プロポのディアルレートの設定です。
写真はエルロンです。
P0は通常舵角時で、P1はスピンモード、
P2はスナップロールモードです。
スピンモードは、スピンの回転速度で調整
します。
スナップモードの対数比例が多いのは、
タッチを合わせる事と、エレベーターと較差
を付ける為です。

エレベーターもポジションは、エルロンと一緒
です。
スナップモードは対数比例は0です。

ラダーもポジションは、エルロンと一緒です。
スピンモードは、ローテーションの状態で
調整します。
スナップモードは対数比例は0です。

電動機の、スロットルカーブの調整は重要で、
飛行の出来に大きく影響します。
アンプのイニシャルポイント、エンドポイントを
適正にセットして、最初は最スローの位置を
設定します。スロットルレバーを最スローにして
アンプのスタート信号が入る位置にPLをセット
します。次にP1が、スロットルレバー3コマ目で、
モーターが回りだす数値に、セットします。
PHのセットは、当然フルスロットルにしますが、
レバーが、フルから、1〜3コマでモーターの回転
が下がり始める様にセットします。不感帯を少し
でも、少なくし、レバーの範囲を有効に使う為です。
次はレバー50%の位置で、程よい速度の水平
飛行が出来る数値を、セットします。
後は残りのポイントを、なだらかな対数カーブに
セットします。

JRプロポのラダーからエルロン、エレベーターの
ミキシングを利用して、ナイフエッジ時の癖を調整
します。
写真はラダーからエルロンです。
ナイフエッジ時の機体の寝癖、起き癖を調整します。

同じ項目内のラダーからエレベーターです。
ナイフエッジ時のアップ、ダウン癖を調整します。
通常のナイフエッジとその状態から、ラダーを強く
切った状態も調整します。
ORIONは、癖が殆ど無く、数値が、わずかです。

その他、ミキシングはカーブミキシングで、スロットル
からエレベーターとラダーを2つセットしています。
写真はスロットルからエレベーターで、中速域は
ミキシング0でスロットルレバーの30以下と78以上で
僅かに、ダウンになる様にセットしています。
このミキシングにより、機体重心を、前重ぎみに出来
垂直上昇と垂直降下のアップ癖を取る事が出来ます。

同じく、スロットルからラダーのミキシングを作り
同じポイントをセットして、垂直上昇と垂直降下時の
ラダー方向の癖を調整します。
どの調整項目を見ても、ORIONは最小で、癖の少ない
機体に仕上がりました。

誰が飛ばしても飛ばしやすく、欠点の無い機体を目指し設計しましたが、想像以上に飛行性能が
良く、バランスの良い機体に仕上がり、結果に満足しています。
また、必要が有れば気がついた事を、掲載します。
                                          八田肇